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かろん
自己紹介:
テイルズと遊戯王などが好きな腐った♀。

ユーリさんかリタっちがいれば飯三杯はいける。
TOVメインのテキストブログ。携帯サイト出張版です。
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その中身まで、ね
顔の話。レイユリ。

「ユーリってさぁ」

「んだよ、おっさん」

さっきからオレの顔を見ているおっさんに対し、心底ウザそうに答えた。

久しぶりに宿屋で寝れると思ったのに、いつまでも絡んでくるなというわけだ。

「童顔女顔だよね」

「…え」

何を言い出すんだこのおっさんは…。
オレはくるりと寝返りをうつ。カロルがぐっすり眠っているのが視界に入った。

「ちょちょ、何でそっぽ向いちゃうのよ~。おっさん悲しいんですけどー」

「いきなり変なこと言ってくるからだ。この変態」

「あら?不機嫌みたいね…そりゃ悪かったわ」

オレが少し声のトーンを下げたので不機嫌だということが伝わったみたいだった。

でもオレは何となく気になって、おっさんの方にまた寝返りをうった。今度はにやにやしているおっさんが視界に入る。

「童顔女顔で悪かったな。かと言って自分の顔、気にしてはいねぇけどな」

「たまにさー、女の子に見えちゃうわけよ。んでさ、本当に女の子だったら絶対彼女にしてたなーって思って」

そこまで女に見られるのはいい気がしなかった。

「んじゃそん時はすぐフってやる。精神的に傷付けてやる」

「うは、酷いよ青年…。おっさんはユーリの顔が好きってだけなのよ」

オレは静かに目を閉じた。

「それって、オレが女みたいだからってことか」

おっさんは少し間を開けて答えた。

「いんや、それもあるけど、色々ひっくるめてやね。とにかく、俺様はユーリの顔が好きよ」

色々、とは何なんだ。
気になったが、聞かないでおいた。そこには、おっさんなりの思いがあるのだろう。

「今のユーリの顔、いい顔してる。おっさんシビれちゃう」

「ったく、どんな顔だよ…」

自分じゃ分からない。でもその顔がおっさんにとっていいものなら何でもいいか、と思った。

「おっさんも頑張れよ。オレから見りゃ、まだまだだからな」

「おうよ。おっさん、これからだもんね」


顔は感情や思いを移す鏡、ってやつか。

そんな気がした。


*****
顔の話。
本編どのくらいの時なのかは想像にお任せします←
 

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