[PR] | 2025.07.19 08:48 |
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
category : |
俺
HN:
かろん
自己紹介:
テイルズと遊戯王などが好きな腐った♀。
ユーリさんかリタっちがいれば飯三杯はいける。 |
TOVメインのテキストブログ。携帯サイト出張版です。
| |||
ほんのりユリリタ 「ねぇ」 「……」 「…ねぇったら」 さっきからこの応酬だった。何度呼んでもユーリは返事をするどころか、こちらを振り返ることすらしてくれない。 聞こえないふりをしているのは明らか。いや、寝てるのか? とにかく、向こうがあたしを無視する理由なんて無いはずだ。 何で? 「…ねぇって言ってんでしょ!」 限界が来たあたしは、無理矢理ユーリをこちらに向かせた。 あたしを見るユーリの顔は、不機嫌そうだった。不機嫌な顔をされると、こちらまであまりいい気分になれないものである。 「…何で無視すんのよ」 「お前の真似」 即答だったので、少し拍子抜けしてしまった。 「…は、真似ってどういう意味よ」 「真似は真似、それ以外何があるってんだよ」 「何であたしの真似しないといけないか、ってことよ」 びし、とユーリに指をつきさしてやった。 「詳しく言えば、お前が本読んでる時の真似だな。オレ、今のリタみたいに無視されるの」 そういうことか。 「ふぅん…そりゃ悪かったわね。第一、読書中の人間に話し掛ける方がおかしいのよ」 「オレ本とか読まねぇし、読書家の気持ちなんざわかんねぇよ」 「で、結局何?何がしたかったの?」 このままだと話がずれてしまいそうだったので、気になっていたことを尋ねてみた。ただ単に真似したかったワケではないだろう。 こいつのことだから、確実に真意があるはず。 「オレの気持ち知ってほしかった、みたいな」
何よ、あたしはこいつと同じ感情になるのか。
「半ば諦めてるがな。半々ってとこ」 「ふ、ふん…はじめから諦めてよ…恥ずかしいじゃない」 あたしが無視する度にそんな気持ちになってもらわれてはたまったもんじゃない。 かと言って、悪い気もしなかった。
「べ、別に、やっぱり何でもなかった。とりあえずあんたがセンチメンタルなのは分かったから、じ、じゃね!」 あたしは何となく居づらくなったので、ユーリを振り返ることなくその場を去った。 「……今は違うんだから、しょうがねぇだろ…」
好きな人に無視されるとアレなわけです← PR
COMMENTS
TRACKBACKS
URL:
new!
| ||||
△ TOP |